民泊の撤退判断、損益分岐点の計算式
民泊AIマガジン編集部
更新日: 2026-07-10 / 著者: 民泊AIマガジン編集部(AI執筆・人手監修)
3行まとめ
- 民泊の撤退判断は「なんとなく赤字っぽい」ではなく、1泊あたりの実質手取りと固定費から損益分岐稼働率を計算式で出せる
- モデル物件(1室・ADR15,000円・稼働60%)で試算すると、固定費月95,000円なら損益分岐稼働率は約47%(月14泊)で、稼働60%(月18泊)時点では月28,300円の黒字(編集部試算)
- 自分の物件のADR・手数料率・固定費を式に当てはめれば、複数物件を持つプロホストでも物件ごとに続ける/畳むの判断基準を数値で持てる
この記事が関係あるのは: 複数物件を運営していて特定物件の採算に迷っているプロホスト、稼働率が伸び悩み継続可否を検討中のオーナー。開業1年目でまだ固定費・手数料構造が把握できていないオーナーにも計算の土台として役立つが、すでに黒字が明確で撤退を検討していない人は読み飛ばしてOK。
本文(2026年7月時点)
民泊の継続・撤退判断は感覚に頼りがちだが、1泊あたりの実質手取りと固定費が分かれば損益分岐稼働率を数式で出せる。計算式は「1泊あたり実質手取り=ADR×(1−OTA手数料率−管理委託費率)−清掃費」「損益分岐に必要な泊数=月間固定費÷1泊あたり実質手取り」の2段階。
Airbnbのホストサービス手数料は分割負担型(ホスト・ゲスト双方負担の一般的な料金体系)でほとんどのホストが3%を負担する(Airbnb公式ヘルプ)。住宅宿泊管理業者への完全委託費用は、業界情報によれば売上の15〜20%+清掃料金が相場とされる。
編集部試算として、モデル物件(1室・ADR15,000円・稼働60%=月18泊)に、Airbnb手数料3%・管理委託費18%(相場の中間値)・清掃費5,000円/回・固定費(家賃・保険・通信固定分の合計)月95,000円という仮定を当てはめると、1泊あたり実質手取りは15,000円×(1−0.03−0.18)−5,000円=6,850円になる。損益分岐に必要な泊数は95,000円÷6,850円=約14泊(稼働率47%)で、稼働60%(月18泊)の場合の月間損益は123,300円−95,000円=28,300円の黒字となる。
この式のポイントは、稼働率を上げる努力より先に「今の固定費と手数料構造で何泊すれば損益分岐点に届くか」を先に出せることだ。損益分岐に必要な泊数が180日(民泊新法の年間営業日数上限)に対して非現実的に多い場合、稼働率改善だけでは黒字化できない構造問題を抱えている可能性がある。
民泊オーナーへのアドバイス
今日やる(5分)
直近の家賃振込明細・保険料・管理会社請求書を手元に出し、月あたりの固定費(家賃・保険・通信固定分・ローン返済があれば加算)を合算する。自分のADR・手数料率をこの式「損益分岐泊数=固定費÷{ADR×(1−手数料率合計)−清掃費}」に当てはめ、損益分岐稼働率を1つ数字として出す。
今月やる
直近3か月の実績稼働率が損益分岐稼働率を下回っている物件があれば、今月中に「管理委託費率の値下げ交渉」「清掃費の見直し」「旅館業許可転換や賃貸契約解除による撤退」のどれで採算ラインを超えるかを試算し、次の一手を決める。複数物件を持つプロホストは、物件ごとにこの数値を並べて優先順位をつける。
様子見でOK
直近3か月の実績稼働率が損益分岐稼働率を明確に上回り黒字が続いている物件は、今すぐ手を打つ必要はない。半年に一度、固定費や手数料率に変更がないかだけ確認すれば十分。
関連リンク
出典
- Airbnb公式ヘルプセンター「Simplifying Airbnb service fees」(ホストサービス手数料3%) - https://www.airbnb.com/help/article/1857
- 民泊総合研究所「住宅宿泊管理業者の費用相場は『売上の20%』業務別の料金を紹介」 - https://minpaku.algoren.co.jp/kanri-hiyou/
- 民泊制度ポータルサイト「minpaku」住宅宿泊事業法(年間提供日数の上限180日) - https://www.mlit.go.jp/kankocho/minpaku/overview/minpaku/law1.html
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